将棋電王戦(2)


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今回お話しするキーワードは「忘却」「時代」「繰り返し」です。電王戦は、プロ棋士側の1勝1引き分け3敗の成績で終わりました。

貴方は、将棋を何処で指しますか? 自宅で家族友人と、学校・職場で、道場・イベント会場で、大会等様々な所で指していると思います。近年インターネットで指したり、覚えたりしています。単に隣近所の縁台将棋や近所のおじさんとしか指せなかった以前に比べると隔世の感がありますね。

今は、インターネットで近所の人だけでなく世界中の人と24時間いつでも指せることが出来るとても便利になりましたね。でも、その一方でマナーが悪い方、作法を守らない(理解していない・知らない?)方がいるのは残念でなりません。将棋を指す時は、単に勝ち負けだけに拘るのではなく、その思想も学んだり理解してほしいと思います。

さて、インターネットで「将棋倶楽部24」というのがあります。ちなみにチビワンは、道場四段ですが9級から11級を行き来しています。人によっては、「将棋倶楽部24」が絶対の基準のように言います。その考えのよりどころになっているのが、トッププロ・女流棋士・奨励会員・アマ強豪他世界中の人と指せるからとの考えです。

チビワンは、この考えについて正しい・間違っているとの判断は出来ません。むしろ、いつか来た道、別な言い方をすれば「時代は繰り返す」です。

何時そんな便利な時代があったんだと思った貴方、将棋は江戸時代に将棋三家(大橋家・大橋分家・伊藤家)を頂点としてピラミッド型を築き、江戸時代の崩壊と共に、幕府の庇護を失い、その結果として、広く庶民にまで下りてきました。

明治時代に柳沢家を始めとした政界・財界人を新たな後ろ盾として、現代に至りますが、過渡期に現れた関根金次郎十三世名人、阪田三吉贈名人・王将が大きく影響しています。関根金次郎十三世名人の英断により、それまで一旦名人に襲位したら、死ぬか自ら退位するまでその地位が変わることはありませんでした。

最近オランダ王室で王様が変わりましたが、世界中の王室・皇室では死亡によらなければその地位の変更はない国もあり、生前に退位を認めてる国とどちらが正しい、間違っていることはありません。ちなみに日本は、終生天皇の地位にありますが、江戸時代が終わるまでは、生前退位もあり、退位した天皇は上皇、出家し仏門に帰依した上皇・天皇は法王と言われていました。

現在の日本では、生前退位は認めていませんので、病気等で天皇としての活動が出来ない場合は、次の天皇候補である皇太子が摂政として天皇が行うべき国事行為を行う事になっており、現在の天皇(今上天皇と言います。死亡後平成天皇となります。)が昭和天皇が入院していた時期は摂政として代行していました。

さて、話を元に戻しましょう。関根金次郎十三世名人の英断により実力制名人を決める八段の総当たり戦(リーグ戦)の開催により長らく将棋連盟から距離を置いていた坂田三吉八段が中央棋界に復帰するとのニュースに当時の国民には様々な意見があったであろうことは推察できます。

江戸幕府の崩壊により現在で言うところのトッププロ以外は生活が苦しく、腕に覚えのある者は真剣師(賭け将棋)として生活し、賭口を自ら指したりヤクザの駒(代わりに)指したりしていました。

これでは好ましくないとして、正常化を目的として、当時の棋士たちが融合して将棋連盟が設立され、当時人気が二分されていた関根金次郎と坂田三吉との間で対局が行われ、坂田三吉が勝利したものの十三世名人につくことができませんでした。

これに反発した関西財界人が坂田三吉こそ真の名人だとの思いから将棋連盟から離脱し、指し盛りの40代から10年以上トッププロと指せなかった時期があり、坂田三吉八段にとっては悔やまれることだったでしょう。

何しろ今みたいにインターネットで何時でも強い相手と指せるわけではないのですから、その実力を維持することも大変な努力が必要だったと想像に難くないことです。

関西財界人にとっては、江戸幕府崩壊までは天皇が京都御所に住んでいたのが、江戸(東京)に連れ去られたとの思いがあり、東西対抗意識が根強くあったため坂田三吉がその犠牲になったとの見方も出来るのではないでしょうか。

坂田三吉が東京棋界に復帰することにより、将棋連盟再統一されました。

坂田三吉の対局で印象に残るのは記憶は定かではありませんが、1週間に渡る対局で坂田三吉一人対大勢の対局がありました。表面上は1対1の対局でしたが、当時は現在ほど厳密な封じ手もなく、当日の対局終了後翌日開始まで一門で研究し翌日指し繰り返したと言われています。

どこかで聞いた話ではありませんか? そうです。電王戦と似ていると思いませんか?

三浦八段一人対コンピューター700台そのコンピューターをまとめあげるコンピューターとの対局と考えれば似てますね。将棋界の歩みが再現されていると考えればそのいきつく先は見えてくると思いますが皆さんはどう考えでしょうか?

現在に置き換えると、女流棋界が誕生・発展・分裂の過程を歩んでいますが、一ファンとしては再統一を願わずにはいられません。いわゆる、プロ・アマの区別もない期間が長く続きましたが、第二次大戦後徐々に現在のように整備されてきました。

しかし、アマチュアの場合、道場によりその段・級幅があるため良い意味でのいい加減さがあるのは如何ともしがたいことがありますが、そのいい加減さがどれほど重要かは各個人の判断に任せたいと思います。

羽生三冠は、以前勝負にだけこだわるなら将棋を指す必要がないと言われていました。また、羽生三冠は「相手の得意戦法を避けて勝ったとしてもそれは一時しのぎであり、長期間対局していくうえでプラスにならない、相手の得意戦法を正面から叩いてこそ真の勝利であり必要なことである。」とも言われています。

この考えは、いわゆる島研のメンバーである羽生三冠、森内名人、佐藤康光九段(永世棋聖)に共通する考えで、振り飛車が得意な相手に避けるために7六歩、3四歩、2二角成等として避けるようなことはしません。

むしろ相手の得意戦法を指させ、研究を吸収しながらも打ち破り、今度は同じ相手と、又は逆に対振り飛車が得意の相手に振り飛車を逆の立場で指すことにより、私は何でも指せますよ、でも勝つのは私ですとして今の地位を築いたといってもよいと思います。

最後に羽生三冠は以前「2015年にはプロが勝てなくなるかもしれない、もし私が指すなら、寝ている間は電源を切ってくださいね」と発言されていたと記憶しています。
 

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2020.09.19 Saturday
 
 
マナーは大事ですよね?(笑)
でも、チビワンさん24で王手放置して相手の
玉に王手してましたよね?(笑)

えぇ〜マナーは大事ですよね(笑)
無敵囲い | 2013/05/11 11:25 AM
坂田三吉は関根金次郎に勝ったにもかかわらず、なぜ名人になれなかったのでしょうか?

始めから出来レースだったということでしょうか?
ウィガン | 2013/05/13 1:55 AM
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