対局ファイル #006(12.03.08)


▲Sさん
△Kさん
2012/03/08

入会して間もないSさんは、近頃メキメキと腕を上げているとの評判です。対するKさんも、大会や他の道場に熱心に顔を出し、着実に地力をつけています。好局の予感。

(1図は▲55歩まで)


先手が▲75歩△同歩▲55歩(1図)と仕掛けたところ。ここで、居飛車党ならぜひ指したい一手があります。

△86歩。この突き捨ては居飛車の心ともいうべきもの。▲同歩と取らせて△55歩と戻せば、▲同角に△86飛と走れます。局後、佐伯先生からも真っ先に指摘がありました。

この手を逃がし、先手がペースをつかみました。後手もじりじりと追い上げて2図。

(2図は△75馬まで)


2図から(1)▲61飛成としましたが、(2)▲42と△同馬▲62飛成くらいが明快だったかもしれません。

実戦は▲61飛成に△41金引▲42銀△94角(3図)

(3図は△94角まで)


Kさん渾身の勝負手です。狙っていましたね。竜取りと同時に▲58の金をにらんでいます。

以下▲72と△58角成▲同金△39銀▲17玉△48銀成(4図)

(4図は△48銀成まで)


先手玉も危なくなりました。

4図から(1)▲41銀成は目測を誤りましたね。(2)▲31銀成△同金▲32金と張りつけば、おそらく先手が残していたでしょう。

実戦は後手が先にゴールイン。見事なスパートでした。終局後、Sさんは「穴熊なんて誰が考えたんだろうね」と、その遠さをぼやいていました(笑)。
 

対局ファイル #005(12.02.09)


▲Sさん
△Hさん
2012/02/09

高段者同士のコクのある戦いをご覧下さい。Sさんは力戦派。棋理の明るさにも定評があります。Hさんは居飛車党。サロンでは抜群の安定感を誇ります。

初手からの指し手
▲36歩△84歩▲35歩△85歩▲78銀△86歩
▲同歩△同飛▲87歩△82飛▲38飛△32金
▲36飛(1図)

(1図は▲36飛まで)


Sさん独特の序盤戦です。「この形(初手▲36歩)は2000局以上指している(本人談)」とか。対するHさんは自然な対応です。少し進んで2図。

(2図は△54銀まで)


2図から▲16歩△同歩▲46桂。Sさんの戦(いくさ)上手な感じが出ています。

多少無理気味なところから、自分の世界に引きずり込むシーンは、サロンでもよく見掛けます。さらに進んで3図。

(3図は▲21銀成まで)


はっきりしない、急所の見えにくい局面です。ここからHさんは△55歩。こう指すものですか。

ぼんやりとした手渡しのようにも見えましたが・・・。以下▲26歩△54桂。なるほど、これが狙いでしたか。

先手は飛車と角、玉の配置がよろしくありませんね。飛車を取られて苦しいながらも、Sさんは手順を尽くします。

(4図は▲54桂まで)


4図。2枚の桂馬が急所に迫り、後手も少し気持ちの悪いところ。Hさんは少し迷って△32玉。そちらですか。

以下(1)▲46角に△44銀。この「桂先の銀」が決め手となったようです。

代えて(2)▲33歩は手筋。△22玉には▲32銀とかぶせてどうか。(Sさんは、玉を逃がすようで、気が進まなかったとのこと)

Sさんは、含みを持たせて▲46角を選んだ。Hさんの△44銀がそれを上回ったというところでしょうか。

その後は△44の銀が2枚の桂を取り切り、後手の優勢が確定しました。とても見応えのある中盤の応酬でした。さすがは重量級(笑)。
 

対局ファイル #004(12.01.12)


▲Oさん
△Kさん
2012/01/12

Oさんは振り飛車党。穴熊から猛攻する将棋をよく見掛けます。Kさんは居飛車党のはずでしたが・・・。最近は振り飛車にもチャレンジし、芸域を広げているとのこと。相振り飛車になりました。

(1図は△56歩まで)


1図。△56歩は早計。左の金銀に手を掛けたいところでした。

▲56同歩△同飛に(1)▲55歩とフタをすれば、後手の飛車は行き場を失っていました。(次は▲67金)

実戦は(2)▲57歩△54飛。以下▲75銀△77角成▲同桂と進み、戦いが始まりました。

(2図は△71金まで)


途中、後手にやや誤算があり、先手ペースに。後手は左の銀桂が残っているのが痛いですね。

2図の△71金に、馬を逃げるOさんではありません。▲62金としがみつく。(▲71同馬もありました)

以下、(1)△62同金▲同馬△71金なら、2図とそっくり。実戦は▲62金に(2)△72金▲同金と進み、次第に後手の受けが難しくなりました。

(3図は△88飛まで)


3図。Kさんはやや力のない手つきで△88飛。▲58金寄で不満なしと思いきや、Oさんは少考されています。

そして決然と▲62金。ここで手抜いて攻め合いますか。△68飛成は詰めろ(△27角成以下)ですが・・・。

出ました、▲72銀(4図)。

(4図は▲72銀まで)


これが詰めろ逃れの詰めろ。こんなにぴったりとして手は、なかなかお目に掛かれませんね。

△72同角引ではジリ貧とみたか、△27角成から殺到しましたが、わずかに届かず、後手の投了となりました。

3図から4図は見応えがありました。Oさんの傑作でしょう。
 

対局ファイル #003(11.11.10)


▲Aさん
△Fさん
2011/11/10

Fさんは四間飛車一筋。対するAさんの「米長玉」はサロンの皆から一目置かれています。がっぷり四つの序盤戦。

(1図は△32銀まで)


1図は、43の銀を32にバックしたところ。間合いを計るFさんの秘技です。

これに幻惑されたか、Aさんは▲45歩と開戦。ここはむしろ後手から突きたいところでした。

(2図は▲33歩成まで)


やりとりがあって2図。ここで△33同桂と、と金を払うFさんではなかった。

図から△95歩。さすがの一着です。以下、端に嫌味をつけ、3図。

(3図は△65桂まで)


先手は普通の手では勝負にならなそう。何かひねり出したいところです。局後の検討では▲16角などが挙がりましたが・・・。

実戦は▲66金△39角▲24飛△66角成▲同歩と進み、△77銀(4図)。

(4図は△77銀まで)


痛烈な決め手でした。▲同桂には△99竜があります。

仕方のない▲77同金に、(1)△89竜▲同玉△77桂成ならきれいな必至でした。実戦は(2)△77同桂成▲同玉△79竜と進み、最後は受けなしとなりました。

Fさんの会心譜。Aさんはこの日ばかりは相手が悪かったようです。
 

対局ファイル #002(11.10.13)


▲Mさん
△Oさん
2011/10/13

ライバル同士?の一戦。Mさんが対戦相手にOさんを指名したようです。これは見逃せません(笑)。

(1図は▲86歩まで)


Mさんが得意の向かい飛車から早くも仕掛けました。Oさんも攻め将棋ですが、この進行では得意の棒銀を繰り出す暇がありません。

少し進んで2図。

(2図は▲85歩まで)


▲85歩と飛車先を止めたところ。好手と思いました。以下△同桂に▲同桂△同飛▲91角成。Mさんは香得を選びました。

△85同桂には▲86飛も自然な一手です。後手は△77桂成とはできません。(▲81飛成がある)。ただ▲86飛に△84歩とされると、意外と手がありませんか。

さらに進んで3図。

(3図は▲55桂まで)


激しい応酬が続きます。

△87歩成▲同飛!△同飛成▲同金△同角成▲63歩成△同銀▲同桂成
△同金(4図)。

当然とばかりの△87歩成に、Mさんは力強く▲同飛! 「いやー」と頭を抱えるOさん。(▲79金を読んでいたようです)

以下、騎虎の勢いで4図。途中、△87同角成は毒まんじゅうだったかもしれません。なぜなら−−。

(4図は△63同金まで)


4図から▲81飛なら先手大優勢でした。(局後の遠藤先生の指摘)。△76馬なら▲21銀が厳しい追及。△31玉には▲32香があります。

実戦は▲61飛。せっかくのチャンスを逃しました。以下△51桂▲81飛成△76馬▲57銀△78飛(図面省略)。攻守が入れ替わりました。

▲61飛はほとんどノータイムの着手。Mさん、ここが腰の落としどころでしたね。

ともあれ、熱のこもった好局でした。お二人ともお疲れさまでした。
 

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内容
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