【インタビュー】佐伯五月さん その3

2010.10.16 Saturday
 

【インタビュー】佐伯五月さん
その3 スポーツは昔からするのも観るのも好きでした


(その1は
こちら
(その2は
こちら

▲それではご自身のことを伺います。ご家族は。

「息子が二人。長男は会社員で、私たちのすぐ隣に住んでいます。次男は京都で考古学の研究をしています」

▲ご趣味は。

「スポーツ。昔からするのも観るのも好きでした。学生の頃はソフトボールをしていました。息子や孫も皆野球をしていました。孫の女の子も野球部。国体の選手にも選ばれました」

▲ほー、スポーツ一家ですね。奥様の血筋でしょうか(笑)。

「昔は巨人ファンで、長嶋さんと与那嶺さんが好きでした。主人はアンチ巨人。でもテレビのチャンネル権は私が握っていました(笑)。今はサッカーやバレーボールをよく観ます」

▲他には。

「旅行ですね。40年来のお友達5、6人と年に2回、春と秋に出掛けています。これがすごく楽しい。夫と行くより(笑)」

▲どこのお宅も同じでしょう(笑)。

「あと、毎年高橋真梨子のコンサートに必ず行きます。それから編物。昔から手を使うことが好きで、子供や主人の服をたくさん作りました。パッチワークも長く続けています」

▲私の母もそうでした。昔の人は皆自分で作ったんですよね。

「最近特に思うのは、やはり健康のこと。主人は数年前に肺を患ったので。『自分で管理してよ』と口を酸っぱくして言っています」

▲健康があってこそ、の他のことですからね。インタビューも最後になりますが。

「この話のおかげで、昔のことをずいぶん思い出しました。主人とも『もうすぐ結婚50年だね』と。この前も『世界一周・○○万円』という看板を見つけて、『これどう?』なんて。返事はナシ(笑)」

▲きっかけのお役に立ててうれしく思います。いつまでも仲良くお元気でお過ごし下さい。長時間ありがとうございました。


「尾瀬には毎年訪れていました」
 

【インタビュー】佐伯五月さん その2

2010.10.15 Friday
 

【インタビュー】佐伯五月さん
その2 登山から帰らなかったときは青くなりました


(その1は
こちら

▲それでは、佐伯先生が現役の頃のお話を伺います。いわゆる「勝負師の妻」としてのご苦労などは。

「日頃から『普通でいいよ』と言われていました。対局の前日にご馳走を作るようなこともなかった(笑)。主人は対局通知を部屋に置き、対局後に結果を書き込んでいました。それを見て、あっ、勝ったんだな、とか知るような感じで」


(対局通知書。下に○×の書き込みが)

▲仕事を家庭に持ち込まないタイプだったのですね。あるいは努めてそうされていたのかもしれませんね。

「対局の日は大抵翌朝に帰ってくるのですが、もちろんそのときの雰囲気で勝敗も分かりました。勝った日は子供に遊びに行こうかと話し掛けたり、負けた日はさすがに疲れた様子で『部屋で少し休む』と言ったり。負けたから家で荒れるようなことはありませんでした」

▲よく出来たご主人です(笑)。きっとそれも奥様の支えがあってこそなのでしょうね。

「主人から怒られた記憶はほとんどありません。ただ、現役の最後の方は(思うように勝てなくなって)……お酒が進みましたかね。『もう辞めたら』なんて話もしましたが、そのときはそうせず、それから3、4年後に引退しました。本人も納得して決断したようです」

▲佐伯一門と言えば、素晴らしいお弟子さんたちで有名ですが。

「親御さんに連れられて道場を訪ねてきた人がほとんどです。ただ、主人は弟子を取ることに積極的ではなかったようです。プロになることは簡単ではないし、その人の大切な青春の時期を預かる訳ですから……。弟子たちには将棋はよく教えていたようです。自分は師匠から教わらなかったから、と聞いたことがあります」

▲一門で集まったりすることは。

「現役の頃は、道場の常連さんたちも交えて、定期的に懇親を深めていました。引退したときには、盛大にお祝いしてもらい、本人もとても喜んでいました。斎田さん(斎田晴子女流四段)が女流名人になったとき、お祝いは何がいいか聞いたら、ハワイに行きたいと言うので、一門でハワイに行きました。皆自腹でしたけど(笑)。私は初めての海外旅行だったので、とても楽しい思い出になりました」

▲それも一つの師匠孝行ですね。では、今だから明かせるエピソードなどがありましたら。

「七段が長く続いていたとき、主人の父親から『早く八段になるよう、息子に伝えてほしい』と、毎月手紙が送られてきました。1987年に八段に昇段し、義父はその1カ月後に他界しました」

▲……。不思議な因果ですね。お義父様も安心して旅立たれたことでしょう。


(八段昇段のお祝い。中央は弟子の中村修王将(当時))

「それと」

▲はい、他にも。

「主人は旅行が好きで登山などによく出掛けていたのですが、あるとき、予定の1週間が過ぎても帰らず、お稽古先から『先生が見えないのですが』と連絡が入ったときは青くなりました。仕事をすっぽかすような人ではないので。その後に対局も入っていたんです。結局10日経って、げっそりとやつれて帰ってきました。木曽の駒ヶ岳で遭難していたそうです。対局には間に合ったと。もちろん負け(笑)」

▲それは大事でしたね。捜索願は出さなかったのですか。

「そういうことが思い浮かばなくて。後で回りから『ずいぶん薄情ね』と冷やかされました(笑)」

(その3に続く)
次回(最終回)は、趣味やご家族について伺います。お楽しみに。
 

【インタビュー】佐伯五月さん その1

2010.10.11 Monday
 

【インタビュー】佐伯五月さん
その1 主人はサロンがある日を楽しみにしています


サロンを陰から過不足なくサポートする佐伯先生の奥様・五月さん。受講者にも五月さんの人柄を慕う人たちが少なくありません。
サロンの成り立ちから、趣味やプライベートまで、広くおたずねしました。

全3回に分けてお届けします。初回はサロンが開かれるまでの経緯を振り返っていただきました。(インタビュー:ピリ辛流、高野豆腐)


佐伯五月(さえき・さつき)さん
大阪市東住吉区出身。
1962年、佐伯昌優四段(当時)と結婚。藤沢市在住。
ぶしつけな質問にも、一つ一つ丁寧にお答え下さいました。

▲いきなりですみません。ご結婚のなれそめからお伺いできますか。

「知り合ったのは京都。祇園祭のときでした。私は大阪から来ていて、主人は大阪で対局した帰りだったようです。親には結婚を反対されました。将棋指しが職業として知られていなかった時代です。東京に嫁ぎ、1964年に茅ヶ崎に引っ越しました。団地が当たったんです。主人は平日家にいることが多かった。ご近所からは失業していると思われていたかもしれません(笑)」

▲このサロンが開かれた経緯をさかのぼってお聞きしたいのですが。佐伯先生が将棋道場を開かれたのは。

「上の息子が小学3年のときに、藤沢に道場(湘南将棋道場)を開きました。育ち盛りの子供が二人、やはり生活を安定させたいという意味合いがありました。お昼前に道場の鍵を開け、夕方まで手合い係を務めました。(主人が)早く来ないかな、と思いながら。その頃は将棋のルールも知らなかったんです。お客さんも次第に増え、土日には1日100人を超すようになりました。床が抜けないかと心配しました(笑)」


(湘南将棋道場)

▲道場内で教室を開かれたのは。

「地元のタウン紙から依頼があり、初心者教室を開きました。その頃からいらした方が、今でも多くサロンに見えています。主人が引退し、一時体調を崩したことをきっかけに、道場の閉鎖を決めました。お客さんが減り、赤字になってまで続けるつもりもなかったので。32年間営業しました。その後、教室のお仲間はあちこちの道場に出向くようになり、私もよくお誘いを受けていました」


(初心者教室)

▲生徒たちも行き場を失って残念がっていたのですね。

「主人に相談し、今の会場を見つけ、月に2日、今の教室(サロン)を始めることにしました。主人も未練があったのでしょう。やはり将棋が好きなんですね。今でも毎月2回、サロンがある日をとても楽しみにしているようです。『勉強しないと』とか『宿題を作らないと』とか、家でもうれしそうですから」

▲今のお話を聞けただけでも、今日お会いした甲斐がありました(笑)。ところで当初は女性オンリーだったそうですね。

「ええ、『佐伯八段将棋サロン 女性教室』でした。案の定、男性の常連さんから参加できないかという要望があり、性別不問として今に至っています。男女混じって和気あいあいも良いのではないでしょうか」

▲ご自身の将棋はいかがですか。

「もう少し強くなりたいけど、さっぱり……。サロンのとき以外、家では勉強しないので。あっ、サロンの宿題は解いています。いつの間にか主人に見られていて、『どうしてそういう発想をするかな〜』なんて言われて、止めちゃう(笑)」

(その2に続く)
次回は「勝負師の妻」ならではの逸話?にも迫ります。お楽しみに。
 

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受講者随時募集

女性・初級者歓迎
見学もお気軽に


師範
佐伯昌優(さえき・よしまさ)九段
指導員 遠藤三郎アマ六段

会場
フジサワ名店ビル 7階Bホール
JR・小田急藤沢駅南口2分

日時
第2・第4木曜日 13時〜17時

料金
入会金 2,000円
月謝 3,000円

対象
一般(年齢・性別・棋力は問いません。実力に応じて指導します)

内容
大盤で解説/指導対局もいたします/自由対局

備考
現在、30〜80歳代の男女半々の20数名の方々が、初心者〜有段者まで、棋力に合った楽しみ方をしています。(サロンの様子はこちら

お問い合わせ
E-mail s9ss@hotmail.co.jp
TEL 0466-82-9317

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